オールアバウトの電子書籍が拓くもの

電子書籍作成販売プラットフォーム「パブー」にオールアバウトの電子書籍ブランド「All About Books」が登場  http://corp.allabout.co.jp/corporate/press/2010_02/110207_01.htm

All Aboutの新規事業テーマとして検討してきた「電子書籍」。検討期間一年を経てようやくリリースにこぎつけた。マルチデバイス、マルチプラットフォームで全ての人に専門家の「知」を伝えたいという思いのもと、第一弾としてパブーでepub・pdf形式の配信を開始した。

一年前に比べると、頻繁に開催されていた電子書籍の勉強会もなんとなく終息したかに思える。啓蒙期がおわり、今やメーカーから流通、キャリアまで多くのプレイヤーが電子書籍への取り組みを強化している。一方で出版社などのコンテンツホルダーはどうだろうか?2011年3月に10万冊のラインナップをめざしたが3万冊くらいしか確保できなそうとの情報もあり、なかなかコンテンツ供給が追いついていないように思える。せっかくの「知」の結晶を早く解放してもらいたい。

オールアバウトはガイドと呼ばれる専門家が実名で経歴を明かし、それぞれの専門テーマにそって情報発信を行っているwebサイトです。大半のガイドが著書をもっており、日本でも類をみない大規模な執筆陣といえます。またストック性を意識してつくられた累計10万本におよぶ専門記事も大きな資産。これまでは専門家の「知」をwebサイト上の記事として発信していましたが、電子書籍という新しい形式で「知」の流通を行っていきます。

検討時やリリース後のtwitterなどでも、web上で読めるコンテンツに有償の価値があるのか?という疑問を提示されました。

そこに価値を見出せるかどうかは個人の問題であって評論に意味はありません。少なくとも私自身は、モバイル端末からネットワークに接続して、データをダウンロードすることにストレスを感じます。また、マルチリンク構造ゆえに複雑化・肥大化したweb上の断片情報の累積よりも体系的に情報を得るよう編集された書籍という形式のほうが便利だと感じます。氾濫する情報をまとめあげるキュレーションという活動が注目されていますが、webコンテンツの電子書籍化はキュレーションよりも高次の活動だととらえています。よって私は情報を探す無駄な時間と体系的に情報を得る保証のために数百円のお金を払うことを厭いません。

今回、電子書籍化するにあたり「編集」行為の重要性をあらためて感じました。情報は氾濫し、自分にとって必要な情報を得るために人々は多くの時間を費やしています。キュレーションや電子書籍化はそれらの時間の無駄をなくすひとつの解決策です。そしてそれを職業にしているのが出版社や新聞社に偏在する編集者や記者であり、彼らがwebコンテンツの世界にシフトしてくることを切望します。電子書籍の新たな市場を生み出すのはテクノロジーだけではなく「人間」なのだと思うのです。

参考)paperboy&co.「パブー」にて刊行されたオールアバウトの電子書籍はコチラ                   http://hari2.booklog.jp/?eid=21

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